過去の不正の総ざらいを経済産業省原子力安全・保安院から求められていた電力各社が、その報告を行った。偽装やトラブル隠しはどうしようもない。この点では先日のガス器具と同じだ。
偽装やトラブル隠しの山である。原子力発電所での不正を含む不適切な事例は約100件にのぼった。
だが、住宅業界では特に、目に付く形で、電力VSガスのシェア争いが激化していて、末端までいくほど相手の弱み攻撃となることも少なくない。ガス器具の問題についてもオール電力を支持する末端(販売会社や工務店とか)はそれをトークに使ったようだし、原発の問題についてもガス側の末端はトークにしたのだろう。
これはビジネスの現場だからしょうがないし、どんな世界でもシェア争いは熾烈だ。個人的には玉虫色だが、「現時点では」、オール電化にはオール電化のガスにはガスの良さがあるのだから、住み手が決めればいいんじゃないか、地域的なものがあってもいいんじゃないか、リスク分散的の視点も必要じゃないか、と思っているが。
朝・昼の情報番組やブログとかを見ていてもそう感じるのだが。
そもそも電力会社がこの約4カ月間に行ってきた一連の報告は、過去の不具合や誤操作などを総点検し、隠すことなく公開することにあった。
経産省の目的も、地域を含めて電力会社間で情報を共有することで、今後の事故防止や安全性の向上に役立てることにあったはずだ。しかし、現状は、本来の目的を忘れたかのようなバッシングの嵐となりつつある。
温暖化とエネルギー需要の高まりという地球規模の難題が迫っている。この2大問題を早急に解決しうる技術は原子力をおいてほかにない。原子力発電を上手に育てたい。今後、不正は絶対にあってはならない。電力各社はそれを肝に銘じることが必要だ。ここにあるように個人的にも、「早急に解決しうる」という限定はあるにしても、当面は原子力を使わざるをえないと考える。だが、自然系エネルギーが育ってくればどうなのか、という問題はあるように思う。大局的で長期的なエネルギー戦略を、国はもっと国民に伝える必要がある。最前線の営業トークでエネルギーの今後が左右されていくことが、少し心配になる。
もうひとつ大事なこと。ブログでも目につく問題。
(略)東京電力と北陸電力による「臨界事故」である。
原子炉を止めて実施していた定期検査中に、炉の出力を調整する制御棒が降下して、小規模ながら一時的に核分裂が続く臨界状態になっていた。
だが、この臨界状態は平成11年の核燃料加工会社・JCOの事故とは異なるものである。燃料の加工施設では臨界を起こしてはならないのに対し、原子炉は臨界のための装置である。「臨界事故」という用語だけをもとに同一に論じると判断を誤りかねない。
そのうえで、
東京電力と北陸電力での臨界事故がはらむ安全上のポイントは、臨界が予測しない制御棒の降下によって起きたこと、それをすぐに止められなかったことの2点と、それを隠したことである。沸騰水型原子炉の多くに共通する問題なので、徹底した原因の解明と改善が不可欠だ。ということだろう。




