2007年04月01日

原発不正と電化VSガス

【主張】原発不正 責めるだけでは育たない [Sankei WEB]という記事から。

過去の不正の総ざらいを経済産業省原子力安全・保安院から求められていた電力各社が、その報告を行った。
偽装やトラブル隠しの山である。原子力発電所での不正を含む不適切な事例は約100件にのぼった。
偽装やトラブル隠しはどうしようもない。この点では先日のガス器具と同じだ。

だが、住宅業界では特に、目に付く形で、電力VSガスのシェア争いが激化していて、末端までいくほど相手の弱み攻撃となることも少なくない。ガス器具の問題についてもオール電力を支持する末端(販売会社や工務店とか)はそれをトークに使ったようだし、原発の問題についてもガス側の末端はトークにしたのだろう。

これはビジネスの現場だからしょうがないし、どんな世界でもシェア争いは熾烈だ。個人的には玉虫色だが、「現時点では」、オール電化にはオール電化のガスにはガスの良さがあるのだから、住み手が決めればいいんじゃないか、地域的なものがあってもいいんじゃないか、リスク分散的の視点も必要じゃないか、と思っているが。


朝・昼の情報番組やブログとかを見ていてもそう感じるのだが。
そもそも電力会社がこの約4カ月間に行ってきた一連の報告は、過去の不具合や誤操作などを総点検し、隠すことなく公開することにあった。
経産省の目的も、地域を含めて電力会社間で情報を共有することで、今後の事故防止や安全性の向上に役立てることにあったはずだ。しかし、現状は、本来の目的を忘れたかのようなバッシングの嵐となりつつある。


温暖化とエネルギー需要の高まりという地球規模の難題が迫っている。この2大問題を早急に解決しうる技術は原子力をおいてほかにない。原子力発電を上手に育てたい。今後、不正は絶対にあってはならない。電力各社はそれを肝に銘じることが必要だ。
ここにあるように個人的にも、「早急に解決しうる」という限定はあるにしても、当面は原子力を使わざるをえないと考える。だが、自然系エネルギーが育ってくればどうなのか、という問題はあるように思う。大局的で長期的なエネルギー戦略を、国はもっと国民に伝える必要がある。最前線の営業トークでエネルギーの今後が左右されていくことが、少し心配になる。


もうひとつ大事なこと。ブログでも目につく問題。
(略)東京電力と北陸電力による「臨界事故」である。
原子炉を止めて実施していた定期検査中に、炉の出力を調整する制御棒が降下して、小規模ながら一時的に核分裂が続く臨界状態になっていた。
だが、この臨界状態は平成11年の核燃料加工会社・JCOの事故とは異なるものである。燃料の加工施設では臨界を起こしてはならないのに対し、原子炉は臨界のための装置である。「臨界事故」という用語だけをもとに同一に論じると判断を誤りかねない。


そのうえで、
東京電力と北陸電力での臨界事故がはらむ安全上のポイントは、臨界が予測しない制御棒の降下によって起きたこと、それをすぐに止められなかったことの2点と、それを隠したことである。沸騰水型原子炉の多くに共通する問題なので、徹底した原因の解明と改善が不可欠だ。
ということだろう。
posted by miura at 09:42| Comment(2) | TrackBack(1) | ニュースクリップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
未来は何に投資するかで決まります。当面原子力と言う問題先送り不良資産に金を突っ込むと、自然エネルギーの開発がどんどん遅れるのです。いずれにしろ資金が投入されねばならないのなら、補助金ばら撒くことでしか動かせない原子力よりは、地域に新たに価値を生むものへ投資するほうが正しい選択でしょうね。それぐらいのことはお分かりでしょう・・。
Posted by 「太陽光・風力発電トラスト」運営委員、中川 at 2007年04月02日 08:23
中川さん、コメントありがとうございます。ご指摘の通り、「未来は何に投資するか」で決まりますね。自然エネルギー利用への道筋を開くための大胆な投資が日本にも必要でしょうし、その成長度合いを見ながら原子力の問題を考えていくべきでしょう。私たちが発行している新建ハウジングでも、住宅における自然エネルギーの活用について訴えています。このブログでもそんな話題を取り上げていきますので、その折にはまたご意見頂ければと思います。
Posted by 三浦 at 2007年04月04日 08:43
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/37438092

この記事へのトラックバック

未だ隠しているだろう電力業界 1988年福島原発三号機の臨界事故etc
Excerpt: ◇工程確保を優先した ◇計器誤差の範囲ならデータ改竄は補正 ◇計器調整 これがこの問題のキーワード。いずれも東電HPにリンクしたプレスリリースの中の言葉だ。より詳細な調査報告は公表されていない。
Weblog: 季節
Tracked: 2007-04-04 22:10