住宅専門紙「新建ハウジング」の発行人(社長)が、
住宅ビジネスのヒント・トピックをつづります。


2010年12月06日

学び合う場「自立循環型住宅研究会」

新建ハウジングに連載いただいている野池政宏さん(住まいと環境社代表)が主催する「自立循環型住宅研究会」の「アワード」(フォーラム)に参加してきました(12月1日・新大阪)。

この研究会は文字どおり「自立循環型住宅」について学ぶことを目的としているのですが、参加者が設計施工した住宅の工夫や実測結果を持ち寄ってプレゼンし、情報やノウハウを共有するというユニークな活動が特徴です。

野池さんは、自立循環型住宅の基本を教えることができる先生で(実際、元「理科」の先生です)、もちろんその座学はあるのだけど、皆で情報と実践結果を共有する、教え合うというスタイルがとてもいいな、と思っています。


今回の「アワード」は、参加者による実践事例のプレゼンを参加者がその場で評価し、一番有意義でチャレンジングだった取り組みに一票を投じて表彰しようというもの。ひかえめに競争心をあおることでさらなる取り組みと挑戦を促し、また成果をプレゼンというスタイルでプレゼンの仕方ごと共有しようという、上手いやり方です。

ゲスト審査員は南雄三さんで、いつもの南節でパッシブデザインを切る基調講演も合わせて企画され、内容の濃いフォーラムとなりました


基調講演と参加者の発表内容は新建ハウジングで書こうと思っていますが、南さんの「パッシブデザインを地域の気候・自然エネルギーを活用する、という狭い視野だけで捉えるな。たとえば、外とどうつながるかを考えることも、広い意味でのパッシブデザインだ」「地域のバナキュラーな家をきちんと断熱し、足りない部分をアクティブな手法で補う。これがパッシブデザインの基本だ」といったお話には共感しました。

また発表内容は、実践はもちろんプレゼンの仕方も素晴らしく、皆さん完全に自分の手の内とされた感がありました。ただ、各自伝えたいことが盛りだくさんだったので、限られた時間の中ではポイントを3つに絞り込んでみるともっと伝わってくるかなと感じました。


野池さんとは10数年のお付き合いですが、近年こうした参加型の学びの場をつくる活動を積極的されていて、その場づくりがここ数年のお仕事の白眉だな、と思っています。

一方通行のセミナーやノウハウ提供ではなく、つくり手同士が教え合う場、ディスカッションしていく場。そこに全国から意識とスキルの高いつくり手が集い切磋琢磨する。これこそが民間ならではの取り組みだと思いますし、今後は研究者も(行政も?)どんどそこに交じって研究成果と実践結果の交配をしてほしい。そんな期待があります。

松下村塾というとちょっと褒めすぎかもですが、そんな連想をさせるいい場・いい時間でした。
posted by miura at 23:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 編集日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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