住宅専門紙「新建ハウジング」の発行人(社長)が、
住宅ビジネスのヒント・トピックをつづります。


2010年11月04日

エコは「イマジン」から?

新建ハウジングでは創刊以来エコ、エコと言い続けてきたのですが、住まい手に話を聞いたり、アンケートをしたりすると、まだまだ「被害者意識」が強いな、と感じます。「加害者」としての意識を持っている方は少数派です。


被害者意識が強い方ほど、室内の環境、自分や家族の健康を守ること、光熱費の削減に一所懸命になり、そのための情報に敏感になります。

たとえば、クーラーや暖房をガンガンに使ってでも自分の周りは快適に保ちたい。花粉やアレルギーみたいなやっかいな問題から自分や家族だけは身を守りたい。自分たちの生活を防衛したいから光熱費を削減したい。こんな意識です。

こんな意識を否定するつもりは毛頭ありませんし、もちろん僕にもあります。特に今年の夏の暑さについては、自分もクーラーを使っているのにぶつくさ言ったものです。

またビジネス的にも、こうした誰もが持つ被害者意識に訴え、そのリスクから身を守るための提案やプロモーションのほうが人の注意を引き、成功をおさめます。逆に、温暖化や山の問題の解決をどストレートに加害者意識に訴える提案やプロモーションは難しい。なかなか消費や寄付に結び付かない。これは経験から言ってもそうです。


たとえば「もったいない」に始まる行動や光熱費の削減などは、自分のために行うことが環境のため、世の中人のためになる、という論法が成り立つので結果オーライなのですが、本当は「被害者意識」だけでなく、自分の活動が環境に何らかのダメージを与えているという「加害者意識」も同時に持つべきで、どう生きても自分たちは環境に対する加害者になるだから今までよりも少しずつ害を与えないように生きていこう、というのが本当の意味でのエコだと思っています。

ただ、害を与えた実感が得にくい、また罰則もないなかで「加害者意識」を持つということは、相当自分を厳しく律しなければいけない。さらに言えば想像力が必要です。

耐震改修が進まない最大の要因は「想像力の欠如」だという指摘があり、なるほどと思いましたが、エコでも同じかもしれません。

ジョン・レノンは「想像してごらん」と言いながら、続けて「僕のことを無想家と思うかもね」と歌いましたが、現代で想像力を持つことは簡単ではないのかも。環境教育の重要性が説かれ、そこに異論はありませんが、想像力を育むという視点も必要かな、と思っています。

posted by miura at 20:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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