住宅専門紙「新建ハウジング」の発行人(社長)が、
住宅ビジネスのヒント・トピックをつづります。


2010年10月15日

同じものをつくっていくうちに、いつのまにか個性は出る

職人、それも師の域に達した人ほど、「個性などそう簡単に生まれない」と言います。そして次に言うこともたいてい同じです。「まずは人まね・物まねから。まねるのにも技術がいる」。

僕は住宅設計でも、企業経営でも同じだと思っています(伊礼智さんも連載でそう書いていました)。

ところが、人まね・物まねで基礎をつくらないまま、いきなり(世に出るため、差別化のために)個性を目指す人も少なくありません。だが基礎がないのに個性をひねり出そうとするため、いきおい奇抜さに走ることになる。その奇抜さを個性として評価する閉ざされた世界やメディアがそれを助長する。

特に設計については、これを長く続けてきてしまった。その結果が今の日本の住宅であり、今の街並みで、結局設計事務所の多くが受注に苦しんでいる理由ではないか。そのように感じています。


ある高名な人形師が「同じものをつくるほうが難しいんです。同じものをつくっていくうちに、いつのまにか個性は出る。出そうと思って出るんじゃない」と言っていました。住宅設計もこれでいいのではないかと思いますし、企業経営もそうなのでしょう。

まずは武道と同じように、自分の流派(共感できる人や企業)を選び、その人まね・物まねで「型」を覚える。反復によって型が身体に染みついたら、臨機応変に動けるようになり、その中から自分なりの型が生まれていく。

いきなりオリジナルの型、それも世の中に通用するものが生み出せる人は、ほんの一握りの才ある人だけ。学校教育も、社会人教育も、まず型をしっかり教えることからかな、と思っています(メディアも同じすね)。
posted by miura at 04:39| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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