住宅専門紙「新建ハウジング」の発行人(社長)が、
住宅ビジネスのヒント・トピックをつづります。


2010年01月20日

高品質×リーズナブルの落とし穴

デルというパソコンメーカーがあります。一時、ハイコストパフォーマンスとBTO(ビルト・トゥ・オーダー:受注生産)というモデルを売りに市場を席巻、ビジネス誌などメディアでも盛んに取り上げられていました。当社でも社用パソコンの大半を一時デルにしていました。

しかし最近デルがメディアに取り上げられることはほとんどなくなりました。そういえばどうなっているのかなと思ったら、こんな記事がありました。

デルはどこへ行ったのか?

この記事によると、「昨年11月下旬に発表されたDellの第3四半期の決算において、売り上げは前年同期比15%減、利益は同54%減と報じられており、非常に苦しいことは間違いない」とあり、やはり業績はかんばしくないようです。

この記事でも触れられていますが、デルのモデルは自社でユニークな製品を研究開発するのではなく、格安のパーツを海外で調達し効率よくくみ上げる仕組みをつくることで、コストパフォーマンスの高い製品を高利益で提供するというものです。その背景には、パソコンなどどうせ普及商品化(コモディティ化)し価格はどんどん下がるのだから、自社で研究開発する意味はない、という発想があったようです。

これはこれで一つの考え方ですが、海外での受注生産はあたり前になり、ネットブックというパソコンに高性能を必要としない低価格モデルが普及したことでデルの競争優位は失われてきています。


このストーリーを住宅産業に当てはめてみると、特に建材設備の製造については、まだデルのモデルすら実現しておらず、まだまだ効率化・コストダウンの余地ように見えます。

もうひとつは、今年はコストプレッシャーが一層厳しくなり、住宅産業では「高品質×リーズナブル」競争が激化すると思いますが、デル型の家は賞味期限が早いだろうな、と思います。高品質×リーズナブルに自社のプラスアルファを盛り込み「ユニーク」なモノ(家)をつくり、そのモノが実現するコト(暮らし)=楽しさ・豊かさを伝えきることが必要です。


ユニークとはどういうことか、いまアップル関係の本をいくつか読み返して考え方を再構築しています。


posted by miura at 08:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 住宅ビジネスのヒント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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