住宅専門紙「新建ハウジング」の発行人(社長)が、
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2009年03月13日

環境省が全国20カ所にエコハウスのモデル棟を建てる補助事業

環境省がこんな補助事業をスタートします。
「エコハウス」モデル住宅 全国に20ヵ所建設 環境省

環境省は、全国20ヵ所に「エコハウス」のモデル住宅を建設する補助事業を行う。3月31日までに事業の実施主体となる地方公共団体を募集する。地域の特性に合ったモデル住宅の建設、公開を通して、環境に配慮した住宅の普及を目指す。

土地代や建設費を全額補助する。1地域につき1億円を上限。自治体が地元の住宅会社や建築士らとともに協議会を設立し、モデルハウスの建設の計画を立てる。
新建ハウジングWEB


ただ、工務店が応募できるわけではなく、応募主体は地方公共団体となっており、根回しとこれまでの蓄積が不可欠です。

また「協議会」というのがわかりにくいですが、環境省の資料にはこうあります(環境省はこの協議会方式が好きなようです)。
(2)エコハウス推進地域協議会の設置
地域における様々な関係者の連携の下、21世紀環境共生型モデル住宅を活用して、対象地域におけるエコハウスの普及を図るため、対象地域ごとにエコハウス推進地域協議会(以下「協議会」という。)を設置する。
協議会には、地方公共団体、建築設計事務所及びその団体、工務店及びその団体、有識者、関連団体、都道府県地球温暖化防止活動推進センター等、当該地域におけるエコハウス建築の推進に関わる地域の様々な主体が参画するよう努めるものとする(地方公共団体の参加は必須とする)。
また、協議会には、別途環境省が選定する業務委託先の専門家(以下「環境省専門家」という。)が必要に応じて参画し、21世紀環境共生型モデル住宅の整備に当たっての全体方針のとりまとめ、設計者や施工者の選定、設計及び施工過程における検証と情報共有、W.に定める普及方策のとりまとめ及びフォローアップ等に対して、助言等の支援を行うものとする。
「環境省専門家」というのがちょっと気になりますが、設計事務所や工務店がメンバーに明確に位置付けられています。

選定された地方公共団体は勉強会を開催することが義務付けられます。これもけっこう面白いですね。
(3)勉強会の開催
対象地域の地方公共団体は、(4)の手続きに基づくプロポーザルの質を高める観点から、環境省専門家の助言を得て、プロポーザルに係る技術提案書の提出期限までに、地域内の設計者を含めた住宅建築に関わる幅広い主体を対象として、エコハウス設計手法に関する勉強会を開催するものとする。
<勉強会のテーマ例>
・エコハウスの環境基本性能
・自然・再生可能エネルギーの活用
・微気候やライフスタイルを考慮したエコハウス設計の手法・事例
この勉強会の後、地方公共団体が、「環境配慮型プロポーザル方式」(21世紀環境共生型モデル住宅に係る技術提案を求め、設計者の実施体制等を総合的に勘案して最も優れた技術提案を行った者を選定する方式)により、モデル住宅の設計者を選定することになります。

施工者については、可能な限り「総合評価落札方式」(環境に配慮した施工に係る技術提案及び価格を総合的に評価して選定する方式)を選択するよう努めるものとする、とされています。入札参加資格として、地域の地方公共団体における一般競争入札有資格者名簿(工事関係)に登録されている者、対象地域の同一都道府県内に本店を有し、かつ対象地域内において住宅建築施工に係る営業活動を行う者、という条件が挙げられています。

さて、モデルハウスができた後ですが、こんなかんじで活用できるとのこと。
(2)21世紀環境共生型モデル住宅の管理運営
21世紀環境共生型モデル住宅の管理運営については、原則として地方公共団体が実施(外部団体への委託を含む)するものとする。ただし、より効果的な管理運営が期待できる場合には、地域の工務店や環境NPO等に貸し出して管理運営させることができる。

(3)21世紀環境共生型モデル住宅の活用方策
21世紀環境共生型モデル住宅は、誰もが自由に訪れ、エコハウスのメリット等を直接体験することができるよう配慮するとともに、学校の環境教育における活用や、地域の建築関係者がエコハウスについて理解を深めるための拠点としても活用するよう努めるものとする。
また、わかりやすいパネルの展示や解説員の配備など、さらなる普及活動の促進につながる取組の実施に努めるものとする。
工務店は文字通り自社のモデルハウスとして活用できる可能性がありますし、エコ関連セミナーの会場としても使えそうです。

締切が3月末までというのはどうなんだ、すでに根回しが終わっていないと難しいんじゃないか、というのはあるにしても、全額補助というダイナミックさも含めて面白い試みだと思います。国土交通省にも、長期優良住宅系以外のエコハウスに向けたダイナミックな施策を期待したいところです。
posted by miura at 08:27| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュースクリップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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