肝心の「長期優良住宅普及促進法」が臨時国会での継続審議になったことで成立が延び、施行までのタイムラグが長くなりましたが、洞爺湖サミット+福田ビジョンによってエコ情報がメディアに溢れ返っていることから、当面の住宅産業のアピールポイントは省エネ・省CO2・低炭素+200年住宅が中心となるでしょう。
「200年住宅」「長期優良住宅法」の対応のポイントは、長期使用に耐えうる耐久性、デザイン、経年美、可変性を備えたハードの追求はもちろんのこと、引き渡し後の「家守り」(いえまもり)こそが本質だと考えています。
ここは工務店の得意分野のはずですが、今後は大手ハウスメーカーもローコストビルダーも、長期優良住宅法対応にあわせ住宅履歴書の整備をはじめとした引き渡し後の対応を強化してきます。つまり、大手ハウスメーカーもローコストビルダーも「家守り」の部分をアピールしてくるということです(「家守り」の言葉自体は使わないでしょうが)。
工務店はそのなかで「埋没」しないような「家守り」の内容とそのアピールを考える必要があります。
「家守り」は、僕流に言えば「CRM」(カスタマー・リレーションシップマネジメント)の実践で、事業者側の視点で言えば、引き渡し後も良好な関係を維持することでメンテ・リフォーム・建て替え・賃貸化・住み替え需要、口コミ、紹介などをOB施主からいただくことで、「顧客生涯価値」(LTV)を最大化していくことが可能です。
この「家守り」「CRM」の徹底は顧客獲得コストの低減につながり、経営の安定化・持続を実現しますし、ブランド化の最短距離となるはずです。このことは新建ハウジングでしつこく書いてきたのですが、いよいよここを本気で考えるべきときが来ました。
今後も新建ハウジングでは工務店ならではの「家守り」=「CRM」の方法について書いていこうと思っています。